自家がんワクチン
自家がんワクチンとは
自家がんワクチンは、がんの標準治療(手術、抗がん剤、放射線治療)を行った患者さんに対し、がんの再発を予防する目的で行います。患者さん自身のがん組織を使用しますので、完全オーダーメイドの治療となります。あまり聞きなれない治療かもしれませんが、これまで全国で3千人以上の患者さんが自家がんワクチンを受けています。がんの標準治療によって低下したと考えられる癌細胞に対する免疫力を高める働きをします。がんの手術が終わった後も、体内には癌細胞が残っている可能性があります。それらの癌細胞が再び増殖したものが再発や転移です。癌細胞に対する免疫を高め増殖を抑えることを目的とするのが自家がんワクチンです。
自家がんワクチンは、京都大学脳神経外科をはじめとする複数の大学病院にて現在、臨床試験(UMIN000010602)として行われている治療法です。
当院では、標準治療を否定する治療は勧めていません。標準治療プラスアルファを希望される方、標準治療が確立されていない疾患、状況の方のお役に立ちたいと思っています。
自家がんワクチンによる
治療内容
当院では、セルメディシン株式会社(理化学研究所、筑波大学発のベンチャー企業)が開発した国際特許技術である自家がんワクチン技術に基づいて治療を行います。手術によって採取された患者さん自身のがん組織をお持ちください。この組織と免疫刺激剤を使用して患者さんのワクチンを作製します。そして、当院内のクリーンベンチで最終調整した後に投与いたします。
適応疾患
基本的には、すべての癌腫で行うことができます。ただし、ご自身の癌組織が必要ですので、癌摘出手術を行い、癌組織を入手できた方となります。
自己免疫疾患、免疫抑制剤使用中、血液のリンパ球が少ない方には、投与できない可能性があります。
自家ワクチン治療の流れ
この治療に先立ち、まずは免疫反応テスト(皮内テスト)を行います。この反応に特段の問題が生じなかったことを確認したうえで、まず1回目のワクチン投与(上腕部に5ヵ所皮内投与)を行います。さらに、2週間ずつの間隔をあけて合計3回投与します。3回目の注射を行ってから2週間後に、もう一度免疫反応テストを行い1コースが終了します。通常は1コースのみです。
主な副作用について
ワクチン投与の後で、注射部位の発赤、表皮の落屑、一過性の発熱が見られることがあります。
費用
*自家がんワクチンは保険外診療です。
- 初診料 5,500円(税込)
- ワクチン1コース 159万円(税込)
丸山ワクチン
当院では、丸山ワクチンの有償治験の担当医として丸山ワクチンの接種が可能です。 丸山ワクチンは有償治験薬ですので、日本医科大学付属病院ワクチン療法研究施設に必要書類をご提出いただき、患者様自身でワクチンを入手する必要があります。
有償治験費用
- 薬剤費9,000円+消費税
- 1クール分(通常はA=10本、B=10本、隔日注射により40日分)
- 詳細は丸山ワクチンオフィシャルWEBサイトをご覧ください。
≫ 丸山ワクチンオフィシャルWEBサイト - 必要書類(承諾書・登録書)は、当院にて作成可能です。お電話にて「丸山ワクチン希望」とお伝えいただき、初診予約をお取りください。
投与方法
週3回(月・水・金)皮下注射
当院での費用(自由診療となります)
- 初診料:5,500円(税込)
- 文書料(初回承諾書・登録書作成):5,500円(税込)
- 再診料+注射料:1,100円(税込)
- 文書料(経過書作成):5,500円(税込)
予約
自家がんワクチンをご希望、相談希望の方は、予約(058-382-0107)をお取りください。
これまでの癌治療の内容や経過をゆっくりお伺いし、十分な説明をさせていただきます。
癌組織の入手に必要な依頼文などの作成も可能です。
また、ご自身の癌治療に不安のある方の相談も受け付けています。
自家がんワクチン技術について詳しくは、
≫ 自家がんワクチン - セルメディシン株式会社