帯状疱疹予防ワクチン

開業後1ヶ月半で、帯状疱疹を発症した方を4名も診察しました。思った以上に多く感じましたが、実際のクリニック診療を始めて、こんな多く方が帯状疱疹を発症されているのだと感じました。

実は、私も大学生の時に右脇がピリピリと痛いなーと思っていたら、皮疹が出現し、水疱が帯状に出てきて帯状疱疹と診断されました。部活の夏合宿の後だったので疲労がたまっていたのでしょう。

帯状疱疹は日本人の約3人に1人が80歳までなるといわれています。

加齢や疲れ、ストレスなどの免疫力の低下によって、神経節に潜んでいる水ぼうそうのウィルスが再活性化することが原因です。以前は水ぼうそうは多くの子供が感染し、治った後もそのウィルスが体内に潜伏しています。発症すると、水ぼうそうの時とは違い、皮膚の症状だけでなく、神経にも炎症を起こし、痛み(神経痛)があらわれます。

問題は、痛みです。

50歳以上で帯状疱疹を発症すると、約2割の方が3か月以上痛みが続きます。

これを、帯状疱疹後神経痛と呼びます。刺すような痛みや焼けるような痛みが数年にわたって改善されず、ペインクリニックに通院している方もいます。特に高齢者でリスクが高いと言われています。

また、頭部や顔面に発症した場合、目や耳に症状がでます。めまい、耳鳴り、顔面神経麻痺などの後遺症が残る可能性もあります。

さらに、帯状疱疹を発症した祖父母から、水ぼうそうにかかったことのない子供にウィルスが感染し水ぼうそうを発症することがあります。

発症した場合、早期の治療が痛みを残さないために必要です。

この帯状疱疹を高確率で予防できるワクチンがあります。

帯状疱疹予防ワクチン(シングリックス)を接種すると、50歳以上で97%、70歳以上で90%の予防効果が報告されています。

50歳以上の方に任意接種(自費)が可能です。

2回の筋肉注射を行います。1回目の後、2か月あけて2回目を接種します。

コロナワクチンと同様、筋肉注射ですので注射部位の痛み、筋肉痛、腫れが高頻度に出現します。

以前、帯状疱疹にかかった方も、再度かかる可能性がありワクチン接種が可能です。

接種ご希望の方は、お電話で問い合わせください。二宮医院