糖尿病の死因の第一位にがんが浮上
2021年3月6日
糖尿病患者さんの主な死因はこれまで、心筋梗塞、脳梗塞など心血管疾患とされていきたが、がんが首位に入れ替わったことが、イギリスのインペリアルカレッジから報告されました。(Lancet Diabetes Endocrinol 2021;9:165-173).
糖尿病患者さん1000人あたり年間男性9.3人、女性8.1人が、がんで亡くなっています。
心血管疾患は、高血圧や脂質異常症の管理、禁煙などの効果で死亡数が減少しています。
糖尿病患者さんは、がんの発症リスクが高く、また治療にも影響するので、早期発見治療が必要です。リスクに応じた定期的な検査を受けましょう。コントロールが急に悪化した場合、膵臓癌の可能性も考える必要があります。また、糖尿病患者さんは、神経障害で便秘にもなりやすいですが、大腸癌が隠れている可能性もあり、一度大腸カメラを受ける必要があります。
今後、糖尿病と癌の研究はますます進んでいくことが考えられます。
糖尿病をコントロールして、がんも予防しましょう。